2024.10.19 office

「最低賃金1,500円は本当に労働者のためか？現実的な視点から考える」

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タイトル: 「最低賃金1,500円は本当に労働者のためか？現実的な視点から考える」

最低賃金の引き上げが話題となり、政府は全国平均の時給を1,500円にする方針を掲げています。
これに対して、働き手にとっては嬉しいニュースのように思えるかもしれませんが、果たしてこの政策は本当に全ての労働者にとってプラスとなるのでしょうか？
「会社が倒れてしまうレベルだ」「急に上げるのは到底無理」
サービスを値上げすれば顧客離れの恐れがあり「零細企業は倒産する」といった意見もネットやメディアの中でも上がっています。
労働団体の関係者からでさえ「非現実的」との指摘が出ている。
私は少し懐疑的な視点を持っています。
現実的にどのような影響があるのかを、以下で詳しく考えてみます。

1. 税負担の増加で生活が楽になるわけではない

最低賃金が引き上げられ、収入が増えたとしても、個人にとって手元に残る金額が増えるとは限りません。
なぜなら、収入が増えればそれに応じて税金や社会保険料も増加します。
たとえば、扶養内で働く主婦や学生などは、年収の上限を超えないように注意して働いていることが多いです。
最低賃金が引き上げられた結果、扶養の範囲を超えてしまうことを避けるために、労働時間を減らす必要が出てくるかもしれません。
そうなれば、結局は月々の収入はそれほど変わらない、あるいは減少するというケースも考えられます。

さらに、企業側も負担が増すことから、従業員に支払う人件費を抑えるためにボーナスや手当の削減が行われる可能性もあります。
これでは、賃金が上がっても生活が改善されるとは言い難いでしょう。

2. 企業経営への圧迫と雇用の悪化

最低賃金の引き上げが特に中小企業に与える影響は大きいです。
多くの企業がすでにコロナ禍や物価高騰による経済的な打撃を受けている中で、さらに人件費が上がると、経営が圧迫されます。特に地方や小規模な企業では、この賃上げを吸収する余力が少ないため、倒産やリストラが増える可能性があります。

また、企業はコスト削減を図るために、非正規雇用者の採用を抑えたり、働き手の数を減らしたりするかもしれません。
結果的に、働きたい人が職を失う、あるいは新しい仕事に就く機会が減少するという逆効果が生じる恐れがあります。
企業にとっては、コストに見合う生産性を持つ労働者のみを雇用しようとする傾向が強まるでしょう。

3. 物価上昇による生活費の増加

最低賃金が上がると、それに伴って企業のコストも増加します。
このコストは最終的に消費者に転嫁される可能性が高いです。
製品やサービスの価格が上昇することで、賃金が上がったとしても物価も同時に上がるため、実質的な生活水準はあまり変わらないか、むしろ悪化するかもしれません。

特に、日々の生活に必要な食品や生活用品の価格が上昇すれば、賃金が上がってもそれ以上に物価の上昇が追いつき、労働者にとっては家計の負担が増すことになります。
最低賃金の引き上げは、ただ単に「お金が増える」わけではなく、その影響が他の分野に波及することを忘れてはいけません。

4. スキルの低い労働者にとってのリスク

最低賃金が上昇すると、企業は「コストに見合う労働者」を求めるようになります。
特に、スキルの低い労働者や経験の浅い若者、高齢者にとって、企業が求める基準に達していないと判断され、雇用の機会が減少するかもしれません。
賃金が上がることで、スキルの低い労働者に対するハードルが高くなり、結果として雇用されにくくなるという逆効果が生まれます。

私が運営しているパソコン教室でも、パソコンスキルを身につけることで新たなキャリアを築こうとする方が多くいらっしゃいます。
スキルを磨くことで、企業にとって価値のある人材として評価されるようになることが、今後ますます重要になるでしょう。
単に賃金が上がるだけではなく、自分の市場価値を高めるためにスキルアップを図ることが求められる時代です。
入社時の試験の導入(現在行っている企業もありますが、一気に拡大される事が危惧される、MOS資格などが重要視されるetc.)

5. 地方経済への影響と地域間格差の拡大

最低賃金の引き上げは、特に地方において大きな負担を生む可能性があります。
大都市圏の企業はある程度賃上げに対応できるかもしれませんが、地方の中小企業はその負担を吸収するのが難しいでしょう。
その結果、地方の経済が一層厳しくなり、都市と地方の格差がさらに拡大する懸念があります。

地方の企業が倒産やリストラを進めることで、雇用機会が減り、地域の経済がさらに縮小するという悪循環が生じる可能性があります。
最低賃金を一律に引き上げるだけではなく、地域ごとの経済状況に応じた柔軟な対応が必要だと思います。

まとめ：
賃金引き上げだけではなく、スキル向上と総合的な支援が必要

最低賃金の引き上げは、短期的には労働者にとって良いニュースのように見えるかもしれませんが、現実的な視点から見ると、多くの逆効果をもたらす可能性があります。
企業経営への負担や、スキルの低い労働者が不利な立場に置かれるリスク、物価上昇による生活費の増加など、さまざまな問題が予想されます。

私が運営するパソコン教室でも、スキルアップを通じて自分の市場価値を高めることがますます重要だと感じています。
最低賃金の引き上げだけではなく、労働者自身がスキルを磨き、企業にとって価値のある人材になること、そして企業がその労働者をしっかり支援できる環境づくりが必要です。
政策としても、賃金引き上げと併せてスキル向上や企業支援をセットで考える必要があるでしょう。

最低賃金が上がり、今や1,000円という時代に昨今改訂されていますが、皆さんの生活は豊かになったのでしょうか…!?
企業はバブル崩壊後を超える倒産件数を推移し、格差社会に拍車が掛かりました。
2004年、派遣法改正により、工場派遣などの緩和で一時期は潤ったもののその後、安定雇用と格差ができた大きな要因となりました。
専門家からの意見では、現在の雇用崩壊のきっかけともなったと言われています。
個人的な見解ですが、私自身は｢ぬか喜び｣出来ない状況になるのかもしれないと危惧しています
(※あくまでも個人的な見解なのでご理解の程、宜しくお願い致します)

このブログの内容を通じて、最低賃金の引き上げがもたらす影響をより深く考え、どのように対応していくべきかを一緒に考えていただければ幸いです。