2025.09.02 office

【管理職の本当の役割とは？｜上司と部下の隔たりをなくす環境づくりの重要性】

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会社の中で「上司と部下の隔たり」を感じることは少なくありません。
ハラスメントの問題や職場の人間関係のトラブルも、その多くは「隔たり」が原因になっています。
では、管理職の本当の役割とは何なのでしょうか？

【卒業生から聞いたリアルな体験】

先日、ある30代の女性卒業生の方が帰省の際に教室へ遊びに来てくださいました。
入会当初は「文字が入力できる程度」のパソコンスキルしかなかったのですが、
「Word」「Excel」「PowerPoint」そして「PC全般のコース」を一つずつ学び、しっかり習得されました。

その後、転職先でのこんなお話をしてくださいました。

ある日、上司から「このデータをグラフ化しておいて」と依頼されたそうです。
指示通りにグラフを作成したところ、実はその上司自身はグラフの作り方を知らなかったのです。

また別の日、PowerPointでテンプレートを使わずに、画像に図形を重ねて透過を工夫するなど、デザイン性のある資料を作っていたときのこと。
後ろから作業を見ていた上司がそのやり方を真似し、まるで自分が作成したかのようにプレゼンで説明していた、という出来事もあったそうです。

【管理職に求められる本当の役割とは？】

このエピソードから分かるのは、管理職の仕事は「部下よりスキルに優れていること」ではないということです。
むしろ大切なのは、次のようなポイントです。

✅「部下が安心して力を発揮できる環境を整えること」
✅「成果を正しく認め、評価すること」
✅「チームの人間関係を良好に保つこと」
✅「会社の方針と現場をつなぐ「橋渡し役」になること」

つまり、管理職の役割は “人が働きやすい環境をデザインする力” にあるのです。

【なぜ隔たりやハラスメントが起きるのか？】

多くの職場で「上司と部下の隔たり」が生まれる背景には、次のような問題があります。

✅「上司が部下のスキルを素直に認められない」
✅「部下の成果を自分の手柄のように扱ってしまう」
✅「立場を守ることに必死で、信頼関係づくりを後回しにする」

このような行動が積み重なると、部下は不信感を募らせ、やがては「ハラスメント」や「組織崩壊」に繋がってしまいます。

【管理職に必要なのは”関係性のマネジメント”】

これからの時代の管理職に求められるのは、自分が一番出来る人でいることではなく、
部下や同僚が気持ちよく力を発揮できる“場”をつくることです。

✅「ありがとう」「助かった」といった承認の言葉を日常的に伝える
✅「意見を安心して言える心理的安全性を確保する」
✅「成果を上層部に正しく伝え、評価につなげる」
✅「チーム全体が成長できるようにサポートする」

このように「環境づくり」「人間関係のマネジメント」ができる管理職こそ、部下から信頼され、会社全体の成果にもつながっていくのです。

【年代別に管理職に求められる役割】

管理職に必要な役割は年代によっても少しずつ違ってきます。

✅「30代管理職」
プレイヤーとしての能力を活かしつつ、リーダーとして人を育てる意識を持つこと。仲間感覚を活かしたチーム作りが鍵。
✅「40代管理職」
経験と実績を背景に、部下を伸ばすことに注力する時期。若手の力を引き出し、次世代を育てる役割が求められる。
✅「50代管理職」
人間関係の調整役として組織全体を見渡す立場。世代間の価値観の違いをつなぎ、組織を安定させるリーダーシップが重要。

このように年代ごとに求められる役割は変わりますが、共通するのは「人を活かすこと」
年齢を重ねるほど、自分の成果よりも周囲の成果を支える姿勢が大切になります。